チェコスロバキア、1920年代
サイズは長さ約5cm×幅約2cmです
素材は硝子とマルカジット、そしてアロイ(合金)
銀を使っていればまた違ってきますが素材だけを見るとジュエリーというよりもアクセサリー
でも・・・単なるアクセサリーと言えるのでしょうか?
「・・・何だろう・・・この色は?」
初めて見た時の一番の感想
シトリンともアンバーとも違う・・・
硝子でなければ表現できない、不思議な色
作品を選ぶ時は全体としてのたたずまい、
薫り出す雰囲気やデザインに心動いて手に入れるのですが、
何よりも先に「色」に惹かれて手に入れるというのは意外に少ないものです
センターと周囲の硝子では色もそうですが“明るさ”も異なっており、
センターの硝子をより引き立ててくれるように配されています
またマルカジットはあえて研磨を抑えたのか輝きも控え目になっています
そしてちょっと意外なくらいの細やかさ、
不思議と引き込まれてしまう硝子の色を見ているとジュエリーとは呼べないけれど、
単純にアクセサリーと決めつけることもできなくなります
現代の日本では何にでもジャンルを分け、白黒はっきりさせて、
所属や序列を明らかにしなければ気が済まないあいまいさの許されない窮屈な社会です
白と黒との間にグレーの豊かなグラデーションのあることを忘れてしまっている
「ジュエリーとアクセサリーのあいだ」があっても良いではありませんか
チェコ硝子のイヤリング
“あいだ”にあるものの豊かさ、楽しみを知ることのできるあなたへ