そもそもマルカジット(Marcasite)とは白鉄鉱石のことですが 実際に使われているのはパイライト(Pyrite)黄鉄鉱石です。
どちらも同じ成分(鉄+硫黄)で構成されているのですが白鉄鉱は黄鉄鉱に比べて結晶構造が弱く不安定です。
湿気に大変弱く、放っておくと空気中の水分と反応して硫酸を発生させやがて自己崩壊します。
黄鉄鉱は安定しているのでそのままでは硫酸など発生させませんので安心してくださいね。
マルカジットはダイヤモンドの代用品として18世紀後半から使われ始めました。大流行をしたのはヴィクトリア朝後期とアールデコの時代です。
黄鉄鉱石の結晶はそのままでも金に似た光沢を持っていますが研磨してローズカットを施すと強く美しい煌き(シンチレーション)を放ちます。
研磨は必須ですが使われだした初期の頃のマルカジットはあまり磨きがかけられておらず、
ヴィクトリアンのものよりもカットが多く施され、またその角度も急なものになっています。
銀×マルカジット
イギリス、1930年代
チェーンの長さは約40cmです
マルカジットの強い輝きを写真で表現するのは難しいのですが、ダイヤモンドの代わりに身に着けたのも納得できます。
マルカジットはただの鉄と違って錆びることはありません。
この光の煌きは永遠のものなのです
本当に美しい人に年齢は関係ありません。数字上の年齢が若くても、錆びついている人だっているのです。
いくつになっても錆びない人へ
本当の美しさの前では年齢なんて何の意味もありません
僕はそう信じています